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バーサンオンライン編集部

 モンゴルJICAボランティアが自分たちの活動や生活を記事として毎週金曜日に更新し、隊員目線でモンゴルの今を伝えるサイトです!
 БААСАН(バーサン)とはモンゴル語で「金曜日」という意味です。


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文と写真=黒川 渉(くろかわ・わたる)

2016年度2次隊 シニア海外ボランティア

職種:土木 活動地域:ウランバートル


①ウランバートルの現況
 私が活動している、首都ウランバートルでは高層ビル、アパート群が立ち並び、車は4WD車、ハイブリッド車が数多く走っています。道路はいつも渋滞し、車両使用規制をする程混雑しています生活面では、デパート.ザハ(市場).スーパー.小売店.食堂はいつも賑わっています。生活必需品売り場や高級品売り場でも、お客は何かしら手に商品を持って購入しており、よく売れているのが目で見てとれます。「不景気だ」「プロジェクトが止まっている」「国は債務の返却がままならない」と言っている人もいますが、平常心で何の不安を見せずに生活しており、立派だと思います。

②モンゴルの風習
 モンゴル民族は遊牧民族で伝統的に遊牧生活が文化として残っています。元々家畜と広大な草原、自然があれば生活できていました。その後、国家が社会主義になり社会保障が充実していたので、あくせく働いてお金を貯めて老後の準備をすることがなかったので、今あるお金はすぐ使う、欲しい物はすぐ購入するという習慣になっている人が多いのではと感じます。給料日が月2回というのも納得がいきます。しかし現在は資本主義国家であり、国のため、社会のため、家族のため、自分のための事を、長期的に計画を組み立てていく習慣を持つことが必要です。

③高専プログラム
 そこで技術・産業を生み出す可能性のある有望な人材を、迅速に作るために高専プロジェクト(各種名称のプログラムがあるが総称する)が発足したのです。日本独特の教育で、戦後の日本の産業発展のために重要な役目を果たしたプログラムです。学生は大学卒業と同程度の学力知識があり、若年から本物の技術に触れ自分の技術を会得し、独創性を持った学生を早く実社会に輩出し、国や社会に役立たせようとする教育です。この迅速性は今現在モンゴルで最も求められているものです。早く産業を興し、物つくりをできるようにしなければなりません。そうする事により、人の雇用も増えることになります。このモンゴルは高学歴社会です。大学や大学院を卒業する人、海外留学する人は人口比率にすると日本より高く感じます。しかし、この人たちが卒業し帰国しても、全員を受け入れる事が現在のモンゴルではできないのです。海外で就職したり、研究するしかなく頭脳流出、奨学資金の無駄になります。海外で学んだ事、研究した事がモンゴル国内で有効に使えないのです。早く解消する必要があります。それが国力を強くするということです。
 高専プロジェクトに関係している人は多く、みなさん真剣にモンゴルの将来について考え努力されています。しかし、モンゴルには成果を早く求める教育者もいます。また、他国の技術、製品に安直に取付き、便利さに満足し独自で作ろう、改良しようという気風が見えません。最初は他国の技術を導入しても、試行錯誤を繰り返して新しいものを工夫して作り出せるような人材を生み出さねばならないのです。それを生み出すのが高専の教育目標です。15歳のまだ感性の新しい時から、本物の技術や知識に触れて身をもって覚えるのです。大学を卒業し、企業に入ってから覚えるのとは感覚的に違うのです。ドイツのマイスター制度にも近く、職人感覚を身に着けた応用力がある人達が輩出されようとしているのです。

④今後の高専
 高専3校の最上級生は3年生です。2~3年後には卒業します。大学に進学する人、就職する人、留学する人などそれぞれですが、彼らの活躍が楽しみです。もちろん日本と同じ教育を受けていませんが、それなりの目標をもって進みます。基本的に海外に留学し卒業すれば、モンゴルのために貢献する覚悟をもって帰国するのです。その時、彼らの多くが活躍できる場所を提供するのは、今の大人の役目です。
 現在の高専教育は発足して間もなく、多くの問題点を抱えています。先生や実習技術者等の教育者不足、教育資機材の不足、施設設備不足であり日本式高専教育には程遠く、日本からも多くの先生が短期、長期にわたって教育援助を行ったり資機材の調達、インターシップ先の確保、古い動かない実験機器の稼働等に努力されています。モンゴル国は27年前までは社会主義国であったために、ロシア式教育方法が残っています。常勤先生も極端に若く、先生数も少なく、非常勤講師や大学の先生、企業の技術者に頼っています。これでは高専の日本式教育方針が浸透しないため、早急に教育方針を理解した高専常勤スタッフの充実が望まれます。  モンゴルではこれからの2~3年が、高専教育が軌道に乗るかの瀬戸際です。高専プロジェクトの目標を達成するためには、国、学校、教職員が一体となって目標に向かわなければならないと思います。最近日本の首相の発言で注目を集めている高専教育のモンゴルでの事情を報告でした。
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