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バーサンオンライン編集部

 モンゴルJICAボランティアが自分たちの活動や生活を記事として毎週金曜日に更新し、隊員目線でモンゴルの今を伝えるサイトです!
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●●ボルガン県母子保健セミナー●●

文と写真=米澤祐佳(よねざわ・ゆうか)
平成27年度3次隊 青年海外協力隊
職種:助産師 活動地域:ボルガン県ボルガン


 生まれてくる命は、それぞれがかけがえのないただひとつのものです。すべての出産には、命の物語があります。「赤ちゃんと家族に寄り添って、命を紡ぐお手伝いをする」それが、私たちの仕事です。(ドラマ「コウノドリ」10話より引用)
 こんにちは!現在、ボルガン県で助産師をしている米澤祐佳です。
 今回は、ボルガン県の母子保健の現状を踏まえ、先日開催した母子保健セミナーについて書かせていただきたいと思います。


母子保健セミナーの集合写真。村の助産師さん、県総合病院の助産師さん、協力してくださった皆さんと。


■母子保健セミナーを開こうと思ったきっかけ
2月からボルガン県保健局へ派遣され、地方への出張、家庭訪問、村の病院見学へ同行させていただき、6月からは県総合病院の産科病棟で活動させてもらっています。
 そこでびっくりしたことは「元気のない赤ちゃんが生まれてくる多さ」でした。日本では訴訟レベルの、少なくとも産科と新生児科で会議が行われる程の元気のない赤ちゃんに1ヵ月も経たないうちに3人も出逢ったのです。これはおかしいと思い、今までの出産記録を見直し、4人に1人は軽度仮死(アプガースコア6点以下)、12人に1人は重度仮死(アプガースコア3点以下)で生まれてくることがわかりました。
赤ちゃんは生まれたときに泣き方、皮膚の色などの元気さで点数をつけます。これをアプガースコアといい、10点満点で評価をします。日本で生まれた皆さんも評価されたはずです。 日本では10人に1人が軽度仮死(アプガースコア6点以下)、100人に1人が重度仮死(アプガースコア3点以下)で出生しています。なので、モンゴルの軽度仮死は日本の2.5倍、重度仮死は8倍もの多さにもなっています。
この仮死状態で生まれると 、新生児死亡や脳性麻痺、それでなくても知能障害や運動障害などが起こる可能性があるといわれており、特に重度仮死だと、これらの症状が現れる可能性が高くなります。
この現実を目の当たりにし、問題の大きさに呆然としました。そして、思わずSV(シニアボランティア)随伴家族の松本富美子 助産師に相談しました。すると、こう言ってくださいました。「ちょっとボルガンに行ってもいい?」と。それからトントン拍子に話は進み、今回の母子保健セミナーを開催することになったのです。

■母子保健セミナー
 セミナー当日は、県総合病院、各村から助産師さんたちが集まってくださいました。各村には助産師さんが1人ずつしかいません。だから、地方の母子保健はその助産師さんにかかっていると言っても過言ではありません。
そしてその助産師さんたちの反応は、驚くほど良く、私が自己紹介で使用した5分程度の日本の産科医療を紹介した動画に涙し、また松本さんの心のこもった講義や語りに涙し、時には笑う姿が見られました。本セミナーで伝えたかったことは「陣痛中に赤ちゃんの元気さ(胎児心拍)を観察する大切さ」「お母さんに寄り添ってケアを行うことの大切さ」という2点でした。
「助産師は3つの命をかけてお産に向き合っているのよ。1つは赤ちゃん、2つはお母さん。3つ目は?そうです。自分の“助産師生命”です。私たち助産師は、命を賭けてお産に向き合ってんだから!」40年も命に向き合っている松本さんの言葉には重みがあり、やはり言うことが違うなぁと感動しました。このように経験を積んでいきたいものです。
その後は、陣痛中のケアの演習も行いました。足浴、腰部マッサージ、温罨法、アロママッサージを行い、積極的に参加する姿が見られました。「美容院に来たみたい!」「気持ちよくて眠くなってきた!」そんな嬉しい言葉も聞くことができ、会場ではたくさんの笑顔が見られました。


足浴を体験してもらっています。足のツボを刺激すると、陣痛が強くなると言われています。


■実施して思うこと
 本当にたくさんの方々に協力していただけて、セミナーを無事に終えることができ、感謝しています。これをきっかけに自分の存在を知ってもらって、これから行う活動の基礎となり、自分の持っている知識や技術を、モンゴルの方々と共にこの場所に合あった形に変えていければいいなと思います。
 きっと、極寒、そして世界一人口密度が低いモンゴルには公園デビューという文化はありません。20歳まで母乳を飲んでいるというのも真実ではないでしょう。
 極寒の環境であることから、医療施設へのアクセスが困難だったり、道路を作ったりする工事が困難であること。地方では、手に入る食材が限られており、緑黄色野菜や魚など、妊娠期に良いとされている食材が手に入りにくいこと。その他にも、遊牧民の方々の肉体的に厳しい労働環境、家畜の出産時期の繁忙さにおける健診や施設出産への遅延。貧困、お酒をよく飲み肉中心の食生活。地方のマンパワー不足。
 様々な問題はありますが、このように日本と全然違う生活や文化を持つモンゴルで頑張っている医療者、お母さんと赤ちゃん、それからそのご家族のために活動していきたいと思います。

タグ : 隊次 273/ 職種 助産師/ 地名 ボルガン県ボルガン

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