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バーサンオンライン編集部

 モンゴルJICAボランティアが自分たちの活動や生活を記事として毎週金曜日に更新し、隊員目線でモンゴルの今を伝えるサイトです!
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モンゴル 貧困と「生きる力」 Part2

文と写真=大平 緑(おおひら みどり)
平成26年度 2次隊 青年海外協力隊
職種:青少年活動 活動地域:ダルハンオール県ダルハン


こんにちは、平成26年度2次隊の大平緑です。

前半でモンゴルの貧困状況と子ども達について書きましたが、後半ではそういった子ども達を預かり、立派な大人へと成長させている私の配属先、児童養護施設「太陽の子ども達」についてご紹介したいと思います。




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(「太陽の子ども達」の施設外観。子ども達の生活する場所と自立支援センター、音楽教室が併設されている。)


「太陽の子ども達」は2000年に国際NGO団体「SAVE THE CHILDREN」の援助により、ダルハンオール県に住むマンホール・チルドレンを保護するために設立されました。(「マンホール・チルドレン」については、前半の記事に詳しく書いています。)施設の運営費や子ども達の生活費、教育費のほとんどを、日本の支援団体や日本の里親さんが援助しています。施設では、男女40人の小学生から高校生までの子ども達が共同生活をしています。また別の場所には、ダルハンに住む貧困家庭の幼児100人を預かっている24時間保育園もあります。

モンゴルの法律により、子ども達は18歳になると施設を出なければなりません。そのため施設では「子ども達の自立」を目標に以下の教育を行っています。

①自分でできることは、自分でさせる
炊事洗濯、掃除などの子ども達ができる家事はみんなで協力して時間をかけずに終わらせます。自らの手でする事により自然と生活力が身に付くからです。また年上の子ども達が見本になって動いているので、年下の子ども達はお兄さん、お姉さんを見習ってよく働きます。例えば、私がお皿を洗おうとすると「私の仕事だから大丈夫」と言って止められます。自分の仕事に対して誇りをもっている姿がとても印象的です。

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(料理を作っている様子。毎日、子ども達と先生達60人分の料理を作ります。)


②専門性を身に付けさせる
子ども達は、余暇の時間にモンゴルの伝統踊り、伝統楽器(馬頭琴、ヨーチン、琴)、ホーミー、アクロバット、絵、裁縫、パン作り、日本語、英語など、様々な分野の勉強を行っています。各分野の専門の先生が指導を行い、設備の整った学校も併設されています。私の活動もその一環で、子ども達に日本語や日本文化を教えています。例えば音楽が子どものIQを高くするといった研究結果は有名ですし、様々な分野における専門的なスキルを身に付けることで職業の選択肢が広がるという利点もあります。実際、この施設を卒業した子ども達が、モンゴルのトップレベルの大学に入学し、音楽、踊り、弁護士、医者、技術エンジニア等の学部で勉強しています。
子ども達のやる気を引き出す仕掛けとして、頑張った成果を発表する場が設けられています。例えば、踊りや楽器の上手な子ども達は1年に1度日本に行き、モンゴルの伝統音楽を伝えるコンサートを行っています。コンサートの収益金を施設の運営費に充てるほか、何千人ものお客さんの前でコンサートができたという自信を子ども達に与えています。

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(日本コンサートの練習風景)


 ③愛情をたっぷり与えながら、悪いことは悪いと厳しく叱り、できたこと頑張ったことは全員の前で褒める
前半の記事でも書いたように、この施設に入ってくる子ども達は、うそをつく、喧嘩やスリをする等、悪い習慣が沢山あった子達です。それは両親や片親がいなく、愛情不足や貧しい生活環境の中では仕方のないことかもしれません。そういった習慣を更生し、子ども達を自立させるために、先生達が親代わりとなって日々接しています。
もちろん更生というのは一筋縄ではいきません。施設長が言うには、「複数の、同じ教育方針を持った大人達によって、何度も何度も繰り返し指導する必要がある」のです。そうして、子ども達と先生達の間には強い信頼関係と深い愛情が築かれますから、沢山怒られながらも少しずつ更生していきます。特に、「言われたことがちゃんとできる子」は、伸びしろが大きいです。
毎年末に行われるパーティーでは、その年頑張った子ども達(例えば、学年1位の成績をとった、お手伝いや勉強をよく頑張った等)をみんなの前で称えます。「頑張れば認められる」という期待、安心感を与える、「自分もやればできる」という自信をつけさせる、「次は自分が褒められるように頑張ろう」というやる気、意欲を引き出す。こういったプラスのサイクルが、素直で向上心のある子どもを育てる鍵だろうと感じています。それは、本来人間が誰でも持っている力で、それを如何に引き出すかが重要であるのだと思います。(頑張った子ども達に、賞状とプレゼントが贈られていました)

こういった子育ての方法はモンゴルの遊牧生活の中で培われてきたものだそうです。いつ家族がバラバラになるか分からないという厳しい生活環境の中で生きてきた遊牧民にとって、子ども達の「自立」は不可欠です。子ども達を早く一人前にさせることが、生きるために必要な要素なのです。

モンゴルでの自立教育、いかがでしたか。日本の学校教育・家庭教育においても、参考になる部分がありましたら、ぜひ取り入れていただきたいと思います。

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長くなりましたが、ここまで読んでくださって、ありがとうございました。





タグ : 隊次:262 職種:青少年活動 地名:ダルハンオール県ダルハン

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