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 モンゴルJICAボランティアが自分たちの活動や生活を記事として毎週金曜日に更新し、隊員目線でモンゴルの今を伝えるサイトです!
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モンゴル 貧困と「生きる力」 Part1

文と写真=大平 緑(おおひら みどり)
平成26年度2次隊 青年海外協力隊
職種:青少年活動 活動地域:ダルハンオール県ダルハン


みなさん、こんにちは。平成26年度2次隊の大平緑です。
私は、ダルハンオール県ダルハン市にある児童養護施設「太陽の子ども達」(以下、「太陽の子ども達」)で、働いています。

20160129_oohira_1.jpg
(名前の通り、「太陽」のようにキラキラ輝いている子ども達)


 この施設には、小学生から高校生までの男女40人が一緒に暮らしています。スタッフは、子ども達をお世話する先生や専門技術を指導する先生など、全部で約20名が働いています。施設長はよく、「私はダルハンで一番大きな家族のお母さんよ」と言います。その通り、先生達が親代わりとなって、一つの大きな家族となっています。

 ここにいると、いつも冗談を言い合ったり、笑いあって楽しく生活しているので、普通の家族と変わらないか、寧ろ普通の家族より愛情にあふれて暖かい家族のように感じます。

 しかし、ここにいる子ども達の背景は、まるで普通の家庭の子どもとは違います。まだ小さいのに、大変な人生を歩んでいる子ども達ばかりです。

 今回は、前半でモンゴルの「貧困事情と子ども達」について、そして後半で「太陽の子ども達」の施設紹介、そして「子ども達への自立教育と生きる力」についてご紹介したいと思います。

◆マンホール・チルドレン
 1991年ソ連崩壊の影響を受けて、モンゴルは翌年の1992年に民主化し、モンゴル経済は破壊的状況に追い込まれました。真っ先に社会福祉が削られ、国営企業は大規模なリストラを行い、企業倒産も相次いだことから、失業者が大量に出ました。また、アルコール中毒者が急増し、子どもへの虐待が社会問題化しました。
(参考資料:「NGOユイマール」のHPです。)
http://yuimar.org/manhole-children/background/

 経済力、住居のない家庭で、育児放棄された子ども達は極寒のモンゴルの気候から逃れるため、暖かい温水供給パイプの通っているマンホールに逃げ込み、生きるためにスリや万引き等をして生活していました。そのようなマンホールで生活している子ども達、「マンホール・チルドレン」がメディアに取り上げられ世界的に社会問題として注目されるようになった2000年頃、モンゴルの都市部に児童養護施設が建設され、そこに子ども達が保護されました。「太陽の子ども達」もその一環で設立された施設です。施設長の話によると、今ダルハン市には「マンホール・チルドレン」はいないそうです。しかし、アパートの地下にある配管室や配電室に、今もなお沢山の貧しい家族が住んでいます。

2160129_oohira_02.jpg
(配電室に住んでいる様子。左側の機械が配電機。触ると感電する。)


◆生きていくために、スリや万引きをする
 「太陽の子ども達」に新しく入ってきた子ども達は、平気でうそをついたり、家の中や外でスリや万引きをするのが当たり前だったりします。なぜなら、食べ物を買うお金のない親のもとで暮らしている、又は親もなく働くこともできない子どもだけで生活している場合、自分が生きていくためには、スリや万引きをして食料を確保せざるをえないからです。そして、そういった環境で暮らしてきた子どもは、それが悪いことだとも思っていません。寧ろ、一番大金を掏って(すって)きた、沢山の食料を盗ってきた子どもがヒーローになるのです。そういった悪い習慣を更生するのは、一筋縄ではいきません。

◆虐待
 施設には、虐待を受けていた子どもも入居しています。1人の女の子は、母親の再婚相手の義父に虐待されていました。母親と義父の間にももう1人子どもがいて、義父はその子には愛情を注ぎますが、実の子でないその女の子には暴行を加え、食べ物も与えませんでした。また、実の母親はその子を守るどころか、一緒になって虐待をしていたそうです。その子は義父が怖くて、毎日震えて泣いていました。食べ物を与えられないので、外に行ってスリや万引きをしていました。そんな時、施設に保護されたそうです。その子が施設に入ってきたとき、怒られるのが怖くてウソをついたり、「先生、先生―!」といってかまって欲しそうな様子がよく見られました。しかし、人前ではいつも笑っていて、泣き顔も見せず、いつも「大丈夫、大丈夫!」と強く生きている姿が、私は凄いなと思っています。

20160129_oohira_03.jpg
(クリスマスパーティーで集まった、施設の卒業生や先生達。
辛い過去を乗り越え、みんな立派に成長している。)


 施設の先生達は、子ども達が社会復帰して立派な大人になるよう、何度も何度も粘り強く指導します。何年もかけて、良いことと悪いことをしっかり教え、施設を卒業する18歳までに一人前の大人へと成長させなければなりません。

 次回は、施設での自立教育と子ども達の生きる力について、ご紹介したいと思います。


タグ : 隊次:262/職種:青少年活動/地名:ダルハンオール県ダル

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