文と写真=本多 由香(ほんだ ゆか)
平成27年度1次隊 青年海外協力隊
職種:デザイン 活動地域:ウランバートル市
こんにちは。みなさんはモンゴルの国産品と聞いて何を想像されるでしょうか。カシミア、乳製品、岩塩…日本にいた時はこんなものでした。
現在、私は産業省にて中小企業の支援を行っており、モンゴルの企業と関わる機会が多くあります。その中でおすすめのモンゴル製品をひとつご紹介したいと思います。
║セレンゲ県 シャーマル地区の蜂蜜
■シャーマルとは?ウランバートルから北に250㎞ほど、セレンゲ県の中にシャーマルという名前の地区があります。人口は5500人ほどの小さな地区です。シャーマルでは、1960年頃より、ロシアからの支援によって養蜂が始められました。
当時より養蜂が盛んにおこなわれている地区としてモンゴル国内では有名です。養蜂専門の学校なんかもあったりします。現在はモンゴル国内で生産される蜂蜜の約70%がこのシャーマル地区で生産されています。他には、リンゴの栽培でも有名な地区です。
■モンゴル産蜂蜜って?モンゴルでは主に蕎麦・菜の花・百花蜜この3種類の蜂蜜が生産されています。蜂蜜は蜂が蜜を集めてくる植物によってびっくりするほど味が変わります。この中で個人的なおススメは百花蜜です。百花蜜とはたくさんの種類の植物から採ってきた蜜によってできた蜂蜜のことを言います。モンゴルはご存知の通り、草原にたくさんの薬草が育つので、そこから採れた蜂蜜は体にも良く、香りも独特で面白いです。
又、季節・年によってブレンド加減もまちまちなので、その辺りも楽しみつつ食べていくのも面白いかなと。問題としては蜂蜜屋さんが、どれが百花蜜なのかを把握していない場合があることです…
■蜂蜜活用法モンゴルでの蜂蜜の活用法はとても少なく、お湯に溶かして飲む、パンにつける、この2つがほぼメインで、あまりモンゴルの人は他の使い方をしません。お菓子屋さんでも蜂蜜を使ったものは珍しいです。同じ甘味料の砂糖と比べ、値段が高く、ちょっと手を出しにくい事や、あまり新しいものに挑戦しないモンゴル人の気質もあり、蜂蜜の活用法があまり広がっていかないとモンゴルの蜂蜜屋さんは嘆いていました。
蜂蜜は栄養価も高く、保湿効果にも優れています。なので、乾燥したモンゴルの空気にはとても効果的です。普段の料理に砂糖代わりに入れてもコクがでますし、照りもいい具合に出ます。しかもカロリーは砂糖の2/3程度です。
またお化粧品に少しまぜて使うと保湿効果も増し、高い美容効果が得られます。ちょっとベタっとしますが…
■まとめモンゴル国内にはいろんな産品がありますが、スーパーにいくと、輸入製品に押されひっそり陰に隠れていることも多いのです。蜂蜜に関しても70%~80%が輸入製品です。これは日本も同じような構図なのですが…
国産品は概して輸入品よりも高いです。
普段の買い物も値段だけではなく、生産国や、地域などなどちょっと細かく見て選んでみたりすると生活もちょっと面白くなっていくのではないかと思います。
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隊次:271
職種:デザイン
地名:ウランバートル市